【ショートエッセイ】自分の心配を

時間がゆっくり過ぎていく。

普段は慌ただしいだけの仕事も、ここの所どうした事か、集中力が続かずにいる。

どうやら良からぬことが身に起こっているようだ。

ここ数週間、心的にも肉体的にもストレスを浴びてしまったことで、多分この状態になってしまった。

注意散漫で、何を考えるでもなく、ぼうっとしてしまうような状態。

職場でも、迷惑をかけてしまっているし、私生活に戻っても、ひとりで静かに過ごす時間は、健康的でない。

過去にも、このような時間は経験している。

かつて勤めていた会社で、適応障害になってしまった時だった。

その時は、同棲を始めていた事もあって、会社に行けなくなったとしても、話を聞いてくれるパートナーがいてくれた。

ひとりでいる時間には、主夫のように家事を行い、それが良い気分転換になっていた。

これがちゃんと療養になっていたのだった。

ただ、今同じ状況になったらどうだろうか。

家は誰かが来ない限りは、完全にひとりの空間で、なんとも物悲しい。

ひとりでも打ち込めるものはないこともないが、今の状態でどれほど熱中できるかは、ちょっとわからない。

精神的に病むことには、こんな怖さがあるのだ。

数ヶ月前までの個人事業主時代も、やはり本当に個人で過ごしていては、きっと今は無かった。

適応障害を越えて、個人での仕事を力強く続ける事ができたのは、皮肉だけどひとりでは無かったからだったのだろう。

さて、どうしたものか。

不安ではあるが、今のところ策をこうじるだけの心がない。

それでもできるのは、毎日続けてきた事だけである。

文章を書く、運動する、これぐらいだ。

こういう時に、習慣があって良かったなと思える。

今は、タイミングも悪く作用し、芋づる式にメンタルへの攻撃がされている。

だから、こんな時には、誰の心配でもなく、自分を労り、自分の心配だけをすれば良いのだと思うのだ。

今しばし、こんな期間が続くかもしれないが、今は許して欲しい。