【エッセイ】部屋と心を整えて、次へ

目覚めると、いつもの部屋だった。

昨日、傷心旅行として銘打ったひとり旅から帰宅した。

「なんだか久しぶりだなぁ」なんてのんきな帰宅になったけれど、1週間ほどずっと部屋では寝ていなかったので、なんだか新居に越してきたような気分にもなった。

しかし、同時に気が付いた事もある。

それは思っているよりも部屋が、散らかってしまっている事だった。

廊下には、出せていないゴミ袋がたまってしまっていたし、足の踏み場が無いほどではないけれど、部屋は雑然としていた。

部屋に入った時に「まずは片付けだ!」と瞬間的に思いたち、6時間のロングドライブをものともしないで、ざぁっと部屋の片付けをした。

元々、所有している物が多くないので、部屋の片付け自体は簡単だ。

しかし、精神的な安定性がない時には、やはり部屋も乱れるのだなと感じた。

「部屋の乱れは、心の乱れ」という事である。

今回は、先に心の方が先に乱れてしまって、部屋の整理にまで気を配れなかった事が原因なのだろうけど、逆もあるのではないか。

つまり、乱れた部屋に住み続けることで、心が乱れ続けるという事だ。

ただでさえ、心が荒んでどうしようもなく苦しい状況にも関わらず、目の前に散らかった部屋があれば、「ちょっとここから逃げ出そうかな」という気持ちになるのも、うなずける。

だから、いざ少し落ち着いて帰って見た時に、すぐに散らかっていると感じたのだろう。

スッキリした部屋を見た時、少しだけ前に進めたような気がした。

それは、心が少しだけ癒え、少しだけ余裕が生まれた証拠でもあった。

この1ヶ月ほどは、本当に激動だったし、感情が揺さぶられて、時に自分でも何をやっているかわからない事もあった。

でも、そうやっているうちに、少しずつだけれど、時間は流れていき、きっと心も穏やかになって行くのだ。

また、寂しさの波が来てしまうかもしれないけれど、今月起こったような激しい波は、しばらく来ないだろうと思う。

大きい波を経験しているから、小さな波は怖くない。

ここまで来たら、見るべきは次のステップだ。

復帰と次のパートナー探しである。

仕事は相談しながら戻れば良いだけで、それほどハードルは高くないだろう。

パートナー探しは、今までと違う事をしなければならないだろうと考えている。

僕も、それなりの歳になったから、パートナーへの思いというのも3、4年前のそれとは、ちょっとだけ変わっているのだ。

整理した部屋で、今日はゆっくりと今後の自分について考えてみたいと思う。

☆ーなつのの活動ー☆

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