【エッセイ】失恋した時の仕事の作法

気持ちの整理がつかない。

なかなか厄介な状態にいる。

さすがに先週と比べれば、「まだマシ」な状態なのだけれど、ふと油断すると気力の湧かない状態になってしまう。

この手のことは時間が解決すると、もう毎日のように書いているけれど、逆に言えば、まだ大した時間が経っていない時には、何も解決できないという、一種の諦めのようにも思える。

ちょっと卑屈だ。

無理はしていないつもりだけれど、やはりいつもの状態で仕事ができているとは思えない。

それこそ、少し時間が欲しい。

仕事中、集中できていないような時に、自分の頭が乗っ取られるような感覚になる。

ちょっと前まで、同僚と仕事の打ち合わせをしていたのに、ひとりの作業を始めた途端、思考の大半がもっていかれる。

集中できないのなら、休みをとってしまうことも考えられるけれど、休みを取ったところで、こういう時のひとりで過ごす空間ほど、心を蝕むものもない。

友達はいるけれど、平日の真っ只中で、自由の効く友人がどれほどいるだろうか。

だから、ダメダメなのだけれど、会社員に戻っていたのは、幸運だったとも言える。

入社してまだ間もないので、役に立つことは愚か、お世話になってばかりの会社なのに、さらにこんな期間を会社で過ごさせてもらうのは、どこか心苦しい。

でも、本当に助かっています。

ちゃんと回復して、恩返ししたいと思えた。

さて、問題は明日からである。

きっとまだ「時間が解決する」の時間はまだ先のことで、明日急に訪れるとは、到底思えない。

しかし、一方で落ち込んでいることを心の盾にしているのも、今のように気が引ける。

だから、せめて僕から話しかけて、どれだけ些細なことでも周りを手伝ってみようと思う。

どんな雑用だろうと、ボケッとしているよりは、心が楽だ。

そうやって会社にいるうちは、積極的に手を動かし続けるようにする。

まだ試してもいないから、これをやったところで、何も変わらなかったとなるかもしれないけれど、それでも構わない。

今、この時を、僕と同じように過ごす人もいるかもしれないが、僕は僕なりに色々試しながら、「時間が解決する」の時間を待ちたいと思う。

もしかすると、それは待っていることにはならず、自ら進んでいくことになるのかもしれない。