【エッセイ】心が治るまで休養を

自分でも今の自分の状態がよくわからない事がある。

今日、僕はまさにその状態になった。

6月になってから、精神的によくない状態が続き、先週は胃炎によって会社を休んだ。

胃炎はなんとか治ったようだけれど、どうやら精神は参っていたようだ。

いつの間にか、会社の仕事が手につかなくなってしまっていた。

仕事のストレスもないわけではないが、精神状態が安定しない状態で、無理矢理にも仕事をした影響が現れたのだった。

どうしようもなくなっていた。

上司に相談すると、「一度、病院に行って見てほしい」と言われた時、心の中では「あぁ、自分はそういう状態なのだな」とがっかりしてしまった。

ただ、仕事にならないことには間違いなかった。

だから、数年振りに心療内科に向かうことになった。

初診ともあり、とても長い時間を待って、ようやく診断となった。

ただ、仕事やプライベートの話をしていたつもりだったが、主治医からは「しばらく薬を飲みながら仕事を休んでください」と伝えられた。

本当に驚いた。

確かに、今月になってからは、今までの生活ができていたかと言えば、全くそうではない。

足りない部分も多く、体調も崩していた。

それでも、まさか精神を病んでしまっているとは。

本当にバカだなと思えた。

主治医に聞かれて、睡眠不足になっていることに気がつき、食欲が低下していたことに気がつき、精神が病んでしまっていたことに気がついたのだ。

仕事で、自分に降りかかる嫌なことをごまかしていたのだった。

仕事に逃げていたのだけれど、ついに心が追いつかなくなり、体を止めたのだった。

病院から帰ってきて、ひとりの部屋に戻り、ベットに横たわった時、涙が溢れ出ていた。

「なにやってるんだろう」

自分でもよくわからない現状に、混乱しながらも、会社に伝えなければならないと連絡だけは入れた。

会社がすぐ近いこともあり、社長自身が診断表を受け取りに来てくれた。

ありがたいなとか、申し訳ないなとか、そんな感情があったけれど、それも簡単に裏切られることになる。

「なんだ元気そうじゃない」

こちらは混乱の中で、訳のわからない状態に悩んでいるのだ。

あまりに心ない言葉に、頭の中が真っ白になって、大して言葉も交わさないで、診断書だけを渡した。

僕のメンタルがあまりにも脆弱なのかもしれない。

でも、間違いなく限界だった。

だから、病院に行って診断を受けただけなのに、どうしてそんな言葉を受けなければいけなかったのか。

余計に心が軋んだ。

とにかく明日から、休養期間に入る。

まだ実感が湧かないけれど、ちゃんと精神が戻るまでは、ひとりの孤独な休養期間になる。

実家に戻る選択肢はあるけれど、今年は色々あったから、せめて週末に戻るぐらいにしておこうと思う。

ため息混じりのひとり暮らしになってしまった。

自分の弱さを改めて感じた一日だった。