【エッセイ】傷は治る

こんにちは!

なつのです!

今、傷ついている方に伝えたいことを書きました。

傷は治る

やっと消えた。

年末を迎え、なんとなくでも今年の振り返りをするような時期になってようやく変化したものがある。

それは左手の傷だった。

字面だけ見ると中二病みたいだけれど、もっと情けないケガだった。

それは今年の2月に遡る。

今年は個人的に一番の激動の年だった。

今年の始めにプロポーズまでした女性から同棲の解消したいと伝えられ、その後破局することになった。

2021年は酷いスタートを切って、中盤の一番酷い時には死にたいとすら思ったこともあった。

そんな年の2月に僕は引っ越しの準備をしていた。

同棲の解消でただでさえショックだったが、個人の仕事もしていたから引っ越しはてんやわんわで落ち込んでばかりもいられなかった。

急いで自分の荷物をまとめなければいけなかっためか、家具の解体中に工具で左手を切ってしまったのだ。

「大したことない、すぐ治る」と思っていたけれど、案外傷は深かったようで、結果的にこんな年の瀬まで左手を見るたびにその時の状況を思い出してしまうことが繰り返された。

恨み傷とでも言えようか。

恨み傷なんて言葉は一般的ではないけれど、どこかで「恨みの込められた傷は癒えにくい」と聞いたことがある。

これはどうやら身体的な傷の深さだけでなく、心まで傷つけられるからということらしい。

もちろん相手を恨んでいるわけではなかったけれど、この傷はそういう類の性質を持っていたのではないかと感じていた。

あの引っ越しの時にできた傷なんだと、その傷のせいで思い出したくないようなタイミングで嫌なことを思い出してしまうこともたくさんあった。

だからすぐに傷が癒えて欲しいと思っていたが、簡単ではなかったようだ。

手の傷が瘡蓋になっていた時、破局となり一気に心のほうが傷ついていった。

なんとなく左手の傷も痛むような思いがしたのを覚えている。

心の傷は癒えにくいという言葉を耳にしたことがあるけれど、僕の場合は手の傷よりも先に心が回復するようになった。

友人や仲間に助けられたお陰である。

なんとか仕事も継続して、途切れることは無かった。

過去の僕では耐えられなかったのかもしれないなと、我ながら過去の経験を鑑みるような場面もあった。

ちゃんと前向きになれたこともあって、出会いにも恵まれ、新しいパートナーとも出会えた。

今年の中盤の落ち込みからは考えられないような年末を迎えられそうである。

そして、ふと左手に目を落とすといつの間にかあれだけ癒えなかった傷が見えないぐらいに小さくなっている。

心だけではなく、身体的にも傷が癒えたのだと思えた。

手の傷はただ時間が過ぎたというだけのことであるが、もう左手を見てあの時を思い出すこともあるまい。

良いタイミングで傷が癒えてくれた。

傷は治るのだと、そう思えた。

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