【エッセイ】コーラ片手に


こんにちは!

なつのです!

本日は僕にとって特別な日なのでエッセイを残します。

祖父の命日にコーラを飲む

5月13日に決まってする事がある。

それはコカコーラを飲む事だ。

日にちで何かをするというのは、別に珍しい事では無いだろうけど、この日付でやる事がコカコーラを飲むというのは、何か理由があるのだろうと、すぐに気がつくだろうと思う。

勿体ぶる必要もないので、先に言ってしまうと、5月13日は祖父の命日なのである。

その祖父は、お酒を飲まない代わりにコカコーラが大好きで、僕の兄弟も皆、幼い時からコカコーラを飲んでいた。

だから、居なくなってしまっても、コカコーラのあの味が、祖父を思い出させるのである。

祖父は長男として生まれ、中学校を卒業後、病弱だった母と、何人もいた自身の兄弟のためにとにかく懸命に働いたのだと、よく祖母から聞かされる。

その頃の福島には、豊かな家は少なく、祖父や祖母のように貧しいながらも、強かに仕事をしてなんとか子供を育てたそうだ。

祖母はこの時の大変さ、辛さを知っているから、「今のように仕事できるとは良い事だ」と、帰省のたびに聞かされる。

貧しかった時代でも、祖父は、長男として、父としての仕事を全うしたのだ。

実家は、今でも農家を続けているが、これは代々受け継がれているという事実が、大きく影響している。

決して大きな農家ではないけれど、親族が食っていけるぐらいの農家をなんとか続けられているのは、間違いなく祖父のお陰である。

僕の母は、祖父の娘なのだが、小さい時からずっと農家を手伝って来て、僕ら兄弟が生まれてから今まで、僕らも農家の手伝いをすることは、当然の事のように感じてきた。

いや、今でも、当然の事のように感じている。

この感覚こそ、祖父の影響力なのである。

祖父は、昔ながらの頑固者で、曲げることが大嫌いな人だった。

だからこそ、発言や行動のひとつひとつが、今でも僕の中にも、根強く残っているのだろう。

「尊敬する人は誰?」とか、「目標にしている人は誰?」という質問はよくされるけれど、その答えには必ず祖父の名前が出る。

祖父は頑固で、いつも不機嫌そうだったけれど、誠実に仕事も、僕ら孫の面倒も見てくれていたし、なんだかんだ笑顔が似合うじいちゃんだった。

祖父は、5月13日に事故で突然亡くなった。

その1週間ほど前に、80歳の誕生日を皆でお祝いした直後だったので、本当に突然の別れだったと強く覚えている。

「もう今年で、七回忌を迎えるんだぞ」という母の声は、やはり寂しげだった。

うちの家族にとっては、何かを振り返る節目みたいなものなのである。

僕も、コーラ片手に、じいちゃんとこれからについて、これからぼんやり考えようと思う。

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